今週はとってもダウナーなので書いてない本にも割と逃げている
12/12(月)
先週からずっと考えてた事柄について答えがないであるなあと思ったので、見える善行をすべく貯めてたアマゾンのポイントで会社でやってる養護施設・ひとり親家庭向けのウィッシュリストから買い物をするタイプのフードサンタボランティアをやった。実際社会人になってからなんだかんだ年イチでボランティアをしているんだけど、今年は案内を読み飛ばしているのか一個もやっていなかった。これについて、なぜやるのか去年のチームメイトに言われたことはあるけれど、あまり目的も理由もない(見出さないようにしている)。なんだかんだ私も対談内容が気になって参加した、とか前職だと労組のイベントで人がいなさそうでチームメイトのお姉さんが困っててその日空いてたから、とかばっか。でも結構記憶には残るからいいんじゃないでしょうかね。
*今日読んだり思い出した本
やがて警官は微睡る(日明恩)
日明恩、高校時代にとても好きだったのに続刊がなくて悲しかったな〜とおもったら続刊が10年超えて出ていたらしい。造形と描写のリアルとアンリアルのさじ加減がとても好きなんですよね、日明恩。いまだに二作目のラストを覚えていて、移民法だとか、制度の話について長期で視野が広がった記憶がある。
12/13(火)
めちゃくちゃな悪夢で起きたら同時に胸が痛すぎてちぎれるかと思った。確実に微量脂溶性物質にやられている…と思ったけど身体だけでなく思想の方も結構終わりになっていて、学生時代PMDDがひどかったのにどうやって治ったんだっけ…と考え事をしていた。正解は留学したら来なくなったので治った。どうも無限に卑屈になるのだ、シオランの実子かもしれないレベルで。シオランの墓はフランスに行くたびに参っている。毎回飾りが異なる。実際のところ縁遠い父方祖父母の墓がどこにあるのか知らないのに、シオランの墓はたぶん目を瞑ってもモンパルナス墓地の正門から辿れる。
*今日読んだり思い出した本
生誕の厄災(エミール・シオラン:出口訳・新装版)
最悪の気分のときにはもっとヤバい状態を見るのが一番早く底までいって浮き上がれるので久々にシオランを開く。「なんらかの破局的なOuiを渇望しないような否定者はいない」あまりにも言い当てられたのでやめられない。そう、いま破局的な条件が提示されたら二の句を継がず従ってしまう自信がある。
12/14(水)
終わりになっている。理由はわかっている。タスクが減ってきて心労が減り、睡眠時間が伸びて、あすけんの女に隷従しているのでちょっと痩せたせいである。健康になるにつれてむしろホルモンバランスが狂って気持ちが終わりになっていく。気持ちが死んでいるときにカロリーを制限すると死ぬのであすけんの女にだまって塩辛を食べた。1g1kcalらしい。むしろ塩分量を気にするべきやつ。
*今日読んだり思い出した本
タタール人の砂漠(ブッツァーティ)
可能性と夢と恒常性について−−ポケモンSVをしているとアオキさんにどうしても注目してしまうのだけど、折れた感じで思い出して読もうと思って本棚から出していた。アオキさん、絶対本書読んでいると思うのですが、それを踏まえると主人公を星に喩えたあと「どう」するんだろうか、というのを想像していた。それとも仕事を多重に振られる環境まで身を沈めていては、もう手遅れだと思うだろうか、とか…。
12/15(木)
終わりになっている中でも仕事だけはできるのに、タスクがさあ、いま一瞬だけ少ない。月で計算すると工数がハマっているので今タスクが薄いということは月末に向けて山ができるんだな。いままで一分を惜しんで仕事をしていたときからこうして変わると落ち着かない…。ハードワークでしか自己を肯定できない…となっている。(身体が暇で、かつ頭に考えたいおおきな粘土がないので無限に無意味なメンタルの追い込みをしていると読んでいる)
*今日読んだり思い出した本
生皮(井上荒野)
言い方が悪いんだけど、書き出しから文の感じがあんまり好きじゃないタイプの同人小説のそれに近くて、まじでフルプライス電子書籍で買ったのを後悔した。最後まで読めたけど、他作のサンプルみても似た感じだったので多分二度と手に取らないと思う。文体がヤなので余計に題材と切り方もヤになっちゃうんだけど、悪意があることを書くなら桐野夏生みたいにもっとリアル路線に振ればいいのに。地形がリアルなだけに(井の頭線沿線に住んでいたせいかも)なんだかそういうの残念だよな、と思った。桐野夏生は週刊誌的なリアルの作り方をしているので、それはそれで感想がある。
12/16(金)
せっかく休みなのに何もできなかった。ええねん、三連休のどこかででかけたらええねん。
*今日読んだり思い出した本
君のクイズ(小川哲)
小川哲のファンなんですが、主題に切り込んでいく構成が本当に好きだった!というか、小川の頭の良さで描いてほしい構造の話だったな、という感想。構造化が得意そうなのと実際話の主題をそれに置くのはさすがだなと思う…(この点、過去の作品よりもわかりやすい。真実を確かめに過去を検証して仮説検証をすることも、その答えすらクイズなんだよねえ…)。クイズについては結構0〜1hopに関係者が多い環境にいたのもあってかああ…と思うシーンもあったし、主人公が私と同じエピソード記憶に偏っている人間だということが印象強く、あとはクイズって範囲が無限に広い百人一首みたいだな、という感想を深めた。作中の「確定ポイント」が百人一首の絞り込みの2〜6音みたい。あと知識ゼロでも視線が主人公と合っていくのもすごい。小川のめちゃくちゃすごい点は、過去作もだけどチョー難しいことを読者にわかりやすく理解させて視線の高さを揃えるのをかなり自然にやるところだと思う。ユートロニカは難しかったけど。
12/17(土)
呼吸器内科の日だった。2ヶ月連続でメプチンを吸わなかったらいまの用量を落としましょうという話だったが、11月は2回吸っているのでだめでした。次回は2月。
更に雨が降っていて終わりの気持ちになっていたのだけど、この間入れていた星野源のオールナイトニッポンを再生しながら帰路についたら偶然W杯の日の回で、星野源でもW杯に人が取られて誰も聞かないんじゃないかなあとか言うんだ…(成功者で7年もこの枠やってんのに…?)とか思っておかしく、今週でいうとシオランより効き目がよかった。12/20の土井善晴ゲスト回、ゼッテェ聞きて〜〜〜!
*今日読んだり思い出した本
光のとこにいてね(一穂ミチ)
病院のあとカフェでぼんやりするのを習慣にしているんだけど、ぼんやりを超えてのめり込んで読書してしまった。元百合やさん、シスターフッドか百合か迷ったんですが、「百合」だと思った。シスターフッドは別の形で作中にあるためである。しかし一穂ミチ、おもしろいね…。去年アフタヌーンで「魔王の帰還」をよんだのがきっかけでスモールワールズを読んだ。
12/18(日)
昨晩焼いたバゲットが成功した🥖うれしい!
たまに行くエルメスの担当のお兄さん(エルメスの店員さんで一番好き)からお探しだったカルヴィが入りましたよ…と囁きが来たので買いに行った。今年の頑張ったで賞はこれかな…。22AWのカレがそこまで好きな感じじゃなかったので23SSが楽しみです。でも帰宅して即寝てた。図書館が近くにあるのを知ったのでカードを作ろうと思ったんじゃが夢のまた夢。寝続けたらちょっとマシになりつつある気もしなくはない。
*今日読んだり思い出した本
愛じゃなければこれは何(斜線堂有紀)
斜線堂・読まず嫌い克服作。(理由はかなりプライベート)
『ミニカーだって一生推してろ』かなりいい。全体的にすごく現代だな、と思う。推し燃ゆでも同じこと思った。なんとなくだけど名前の付け方や題材を含めて0.5m先にあるリアルと言う感じがする…。読まず嫌いしてたけどほかも読もうかな。エモい、で主人公が済ませそうな感情を描いて名付けないままで置くこと、ほんのタイトルに合わせてかもしれないけど構成がうまい。